科技メモ

テクノロジーと人間について、取材の備忘録とか思ったこととか

悲しいから泣くのではなく、涙が出ると人は悲しくなる?

 悲しいから泣くのか?泣くから悲しいのか?感情が先に生まれるのか、身体の変化が先に起こるのか、これまでの研究から、多くの心理学者や生理学者は「泣くから悲しい」と考えている。

 東京大学大学院の吉田さんは、涙が流れるメガネをつくって実験をした。メガネから涙のような液体が出てくる仕組みで、目頭の部分から液体が出てきて、頬をつたって流れる。

 実験参加者にこのメガネをかけてもらって、感情の変化を調べたところ、悲しくなったという人が多かったという。さらに、3人並び、真ん中の1人以外の2人がこのメガネをかけて涙を流すと、メガネをかけていない真ん中の人も悲しくなったという。

 感情はどのようにして生まれるのだろうか。研究者たちの間ではこれまでに多くの議論があった。1890年に提案された「ジェームズ・ランゲ説」は、身体の変化が先に起こって、それから感情が生まれると説明する。

 では、その身体の変化をテクノロジーによって起こさせたら、感情までも自在にコントロールできるようになるのではないか。吉田さんの実験は、それが可能だということを示している。

 人の感情は、案外簡単にほかの人はテクノロジーによって変わってしまう。

 ところで、私もやってみた。前回、2年位前?にやってみたときは、冷たい水が急に目元にかけられびっくりした、というのが感想だった。今回は、改良されたのだろうか。

 メガネをかけて、街の風景が流れる映像を見る。少しすると、目頭に液体がかかるのが感じられた。きたきた。が、悲しくはない・・・。

 これ、体験したのは展示会場で、周りにも人が多くざわざわしているので悲しくなるのは難しいが、ひとりで静かな部屋の中にいるときなら、悲しくなるのかもしれない。