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備忘録

テクノロジーと人間

覚悟あるんですか。逃げてるだけじゃないですか。

覚悟あるんですか。逃げてるだけじゃないですか。

と、一年くらい前、取材に伺ったはずの友人に唐突に言われまして、思いっきり頭を殴られたような気分になりました。そうですか、わたくし逃げていますか。ええ、なんとなくそんな気がしていました。

多分その時言われたのは、私が取材で見たり聞いたりして自分の考えを持つとしても、その自分の考えを書いていない、ということを非難されたのだと思う。まあ、たしかに。でもそれは、第三者の視点として書くように教育されてきた記者としては、だって仕事なんだもーんと、「逃げて」きた部分でもあります。ついでに一年前は上から言われた(のは事実だが)と言い訳しつつ、記者ではなくて編集者をやっていまして、自分で書くということをあまりしていなかった時期でもあります。今思えば逃げていたのかもね。

で、思いっきり横っ面殴られて反省しまして、すぐに何かをしたかといったらそんなことはまったくなく、もやもや考えていながらも特に行動は変わっていなかったな。

でも、覚悟はあるし、ちゃんと向き合わないとなーと考えてはいました。

そうしたら、また上から記者に戻るように言われ、しかもこれまでずっとやりたいといい続けていた科学技術取材をしてもいいと。編集部内の科学技術担当のようなかたちになり、願ったりかなったりで、わーい、とひそかに小躍りしました。

で、すぐに何かをしたかといったらそんなこともなく、シン・ゴジラの記事だとかアニメの記事だとかを書いておりました。

でも、チャンスを見つけては、自分の考えを持ってこれを書きたいという記事もちょこちょこと書いてきた。多くの人に読まれる種類の記事ではないことは理解しています。科学技術政策の課題、アカデミアの暗澹たる現状、安全保障研究とアカデミア、研究費とアカデミアの過剰PRの問題、そういったことを、書いてきました。それと、おもしろい、好きな研究者たちの記事も。彼らを書けるのは希望だと思って書いています。

一方で、取材をして書くだけではなく、手足を動かしたい、というのもまたありました。ひとりで考えるよりも、友達と一緒に考えて動いたほうが楽しい。それで何かが動いたらもっと楽しい。そうして、友達と議論をして、ワークショップを企画して、レポートをまとめて、また次の取り組みにつなげる。そんなこともほそぼそとやってきました。ちなみにその一部は今度学会発表します、一緒にやってる友達が。

まだまだ、逃げている部分もあると思います。でも、1年前よりは、自分が見て聞いて、おかしいな、と思ったこと、おもしろいな、と思ったこと、そういうことに素直に向き合って行動できるようになってきたように思います。友達や上司や職場のひとたちの支えがなくては進めなかったけれど、やっぱり1年前に思いっきり殴ってくれた友達には感謝をしています。

ということで、またがんばろ。