人間とテクノロジー

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仮想通貨バブルと分類

先週は12日にJPモルガンCEOが「ビットコインは詐欺」と発言したことでビットコインの価格は暴落した。その前にも中国のCIO禁止とか仮想通貨取引所閉鎖と言った報道を受けて下がっていた所で、9月初めには1BTC55万円くらいまでに上がっていたのが、一時期32万円を切るほどに下落した。

とはいえ、1年前には1BTC6万円ほどで、40万円台に入ったのはつい先月のことだ。単純に乱高下が激しいというだけのこと。

ビットコインで支払いができる店舗も増えてきたとはいえ、今ビットコインを売買している人のほとんどが投機目的だ。ビットコイン投資の世界では、短期というと数時間、1日単位、長期でも数ヶ月という短期間でものごとが動く。

バブルは何でもかんでも情報があふれるので、きちんと整理して分類して見ていかないと思っていて、例えば、(ブロックチェーンによる)仮想通貨には、4つの側面があると思っている。

ひとつは思想的側面。ブロックチェーンによる仮想通貨は、中央集権型ではなく分散型という思想だ。通常の通貨は国の中央銀行が管理する中央集権型のため、分散型の通貨は真に民主的であると考えるリベラル派は少なくない。これはインターネット黎明期にも通じる思想で、そこに魅了されてビットコインに興味を持った人は初期には多かった。

もうひとつが、技術的側面。ブロックチェーンという技術への関心だ。これはエンジニアが中心だが、技術を進めていくこととその活用への関心があるようにみえる。

次に投機筋で、これは去年あたりから急増した印象。ビットコインに関しては今は殆どがこの投機筋が売買している。

最後に、当然ながら通貨としての側面だ。ビットコインに関しては、最近は支払いに使える店舗も増えてきた。また、送金の手間や手数料の簡略化にも期待がされている。

昨日、みずほFGや地銀などが仮想通貨「Jコイン」で提携するという報道があった。送金や支払いの利便性向上につながりそうだ。一方で、円に完全に連動するため、ビットコインやアルトコインのような価格変動がないため投機的な利用はないだろう。

仮想通貨についてはこの4つの側面を意識しながら、どの側面についての話題になっているのかを抑えながら見ていく必要があると思っています。