シド・ミード展がよかった
アーツ千代田3331で開催中の、シド・ミード展へ行ってきた。楽しかった。工業デザイナーについて無知な自分にとっても、その仕事の偉大さを感じることができた。
6/2までやっています。
シド・ミードは1933年生まれのアメリカの工業デザイナーで、1970年代は自動車業界や航空宇宙業界のインダストリアルデザインを、1980年代に入るとハリウッドのSF映画作品の中の車やセット、都市などのデザインを手がける。「ブレードランナー」、「スタートレック」「トロン」などで、これらのデザイン画はこの展覧会でも展示されていた。
シド・ミードの仕事の3割は日本からの発注だという。この展覧会でも日本コーナーが設置され、宇宙戦艦ヤマトやガンダムなどのデザイン画が展示されていた。
会場は基本的にスマホとタブレットでの写真撮影はOKだが、奥に行くほど撮影NGの作品が増え、映画コーナーと日本コーナーは多くがNGとなっている。また、QRコードとWi-FiのPWが表示されていて、専用アプリをDLして作品にスマホをかざすとARでその作品のデッサンやCGモデルが表示されるしかけもあった。
それぞれの作品もさることながら、1970年代のインダストリアルデザインから1970年代後半以降のハリウッドのSFX映画、1980年代以降の日本のアニメ作品と、それぞれの時代の空気を感じることができた。自動車から宇宙へ。
一方で、2019年現在から見ると、それらはとてもかっこいいのだけれど、今はなき古き良きものへの憧憬の念も感じた。
平日昼間ということもあり人はそれほど多くもなかったが、客層はひとりで来ているおじさん、おにいさんがほとんどで、真剣に一枚一枚を見て、スマホに写真におさめていく。居心地のいい空間でした。
以下はいくつか写真にとったもの。
2040年の東京だそう。1991年の作品。それから約50年後の東京としてこの黄昏の風景を描くという未来予想。当時はまだエヴァ放送前だけれど、第三新東京市ぽく見えなくもない。
1979年の作品でMOON2000というもの。赤道上のベルトは月面基地だろうか。2000年時点では全然実現しなかった未来予想。
アプリでスケッチをARでかさねたもの。