人間とテクノロジー

人間とテクノロジーについて、人と話したり、議論したり、思ったりしたことの備忘録

ディープラーニングの教科書の日本語訳がウェブで無償公開

AI

ディープラーニング(深層学習)の教科書「Deep Learning」の日本語翻訳版が、オンラインで無償公開されています。翻訳は、東大松尾研究室のメンバーが行った。翻訳したのは「Deep Learning」(An MIT Press book, Ian Goodfellow, Yoshua Bengio, and Aaron…

Peace Tech という考え方

テクノロジーは平和にも戦争にも使われる。歴史を振り返ってみれば、テクノロジーは戦争によって進展してきた。インターネット、コンピュータ、GPSなど今普通に使われている多くのテクノロジーの多くは、戦争のための軍事予算によって開発が進展した。そのテ…

変わるロボットの概念

金出先生の講演 先日行ってきた経産省とNEDOのイベントでの、カーネギーメロン大学教授の金出武雄先生の講演がおもしろかった。内容もさることながら、先生ご自身が本当に楽しんで研究をされているということが伝わってくる、わくわくとさせられる講演だった…

botはいかにして集団の全体最適をもたらすか

少し前にNatureに載ったこの論文が好きです。 www.natureasia.com アダム・スミスは国富論の中で、投資家が自らの利益を追求して振る舞うことで、市場全体が最適化される、「見えざる手」を説きました。ただし、人間社会全体においては、個人が(自らの利益…

「仮想通貨とブロックチェーン」(木ノ内敏久、日本経済新聞出版社)

著者は日経新聞産業部や経済解説部での記者、日本経済研究センター研究員などを経て、経営論などが専門の日経新聞シニア・エディター。貨幣の概念から、仮想通貨の解説、ビットコインの現状、それを支えるブロックチェーンの仕組みまで、わかりやすくまとま…

科学技術に「夢」はあるか

量子コンピュータの記事について、友人(科学部の記者)とツイッターでやりとりをしていて、実用化がまだ遠いという点での量子コンピュータに、未来物語として夢があると彼は言う。 一方で私は、D-waveのようにすでに商用化されている流れでの量子コンピュー…

「人工知能はどのようにして「名人」を超えたのか?」(山本一成、ダイヤモンド社)

今年4月、5月に開催されたコンピュータ将棋とプロ棋士による対局「電王戦」で、佐藤天彦名人を破ったのがコンピュータ将棋「ポナンザ」だ。そのポナンザを10年にわたり開発してきた山本一成さんが、将棋とAI、囲碁とAI、人間とAI、また倫理観まで語ったの…

教師データなしでビデオ映像から学習するAIをディープマインドが開発

AI

ディープマインドは、教師データなしでビデオ映像をもとに自動的に学習をするAIを開発した。というニュースがニュー・サイエンティストに載っています。 DeepMind AI teaches itself about the world by watching videos | New Scientist 一般に、機械学習で…

イーロン・マスクらのOpenAIがeスポーツで世界トッププレイヤーに勝つ

AI

イーロン・マスクらが出資する人工知能(AI)開発チームのOpen AIが開発したbotが、ゲームの大会で世界トッププロの人のプレイヤーに勝利した。Dota2というPCゲームで勝敗を競う世界大会「The International」で対戦した。この大会はの賞金は2400万ドルとの…

狸小路の映画館

先日、唐突にとても懐かしい方からフェイスブックで友達申請をいただいた。10年前の学生時代、4年ほど受け付けボランティアをした映画館の代表Yさんだった。合わせてメッセージもいただいて、先方が覚えていてくださったのが嬉しかった。 新聞社に就職が決…

2011年のWIRED

WIRED日本版の雑誌が復活したのは2011年で、コンデナスト・ジャパンに出版社がうつってからのことだ。dマガジンの創刊号特集で復刊1冊目の2011年6月に出た号が読める。WIRED日本版は当初は季刊だったが、2015年3月から隔月になった。 復刊第1号の表紙は、ま…

「AIご神託」はありかなしか

昨日放送のNHKスペシャル「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン」が、周囲のAIに詳しい専門家の方々に不評だ。非常に不評だ。 www.nhk.or.jp 何が不評か、というと、人が解釈してアジェンダ設定している内容を、「これはAIが提言しているんです。私たち…

第二フェーズ

「倫理委員会」という委員会名は適切ではないのかもしれないという議論は常にある。実際、数年前にこの委員会が設置されたときには、別の名称も検討されていたという。それでも、「倫理」という単語を入れたことで、誤解をされながらも様々な人から関心を持…

「挑む! 科学を拓く28人」(日経サイエンス編集部 編、日本経済新聞社)

日経サイエンスの巻頭インタビュー連載「フロントランナー 挑む」に2014年〜2017年前半の間に掲載された中から28本をまとめて編集した本が明日発売されます。 www.nikkei-science.com 「挑む」はその分野のトップ研究者にインタビューをしてまとめる「人もの…

メディカルジャーナリズム勉強会

先日、メディカルジャーナリズム勉強会へ行ってきました。市川さんが主催する勉強会です。今回が5回目ということでしたが、私は初参加でした。 主にメディア関係者と医療関係者からなる勉強会です。医療健康情報をめぐっては、WELQ問題のように必ずしも正し…

歩きながらVR体験をするとVR酔いになりにくい

VR

VR体験ではかぶらないといけないHMD(ヘッドマウントディスプレイ)。だいたい数分で耐えられないほど疲れるし、気分が悪くなります。HMDは重いし、酔うし、疲れるのです。(ついでに女性にとっては髪の毛が乱れる、化粧が落ちるという欠点もあります。私は…

勉強会と人狼会

先日KOMADで勉強会と人狼会をやりました。勉強会は、エマちゃんが先月出張してきたIEEE-SEASの報告会。 IEEE “Ethically Aligned Design, Version 1” Workshops in Japan - A report on Attending The IEEE SEAS Conference その後、人狼会をやりました。人…

半歩先

一歩先や二歩先ではだめなんだよね。半歩先じゃないと。 ジャーナリストである友人が言ったそのひとことについて考えている。 彼女が言うのは、多くの人の共感を得て、人を、社会を動かしていく。そのためには、今目先のことではもう遅い、一歩先や二歩先で…

味覚の麻婆豆腐

ランチに新橋の味覚へ。激辛麻婆豆腐が食べたくてずっと行ってみたかったが機会がなく、新橋を通りかかった時にお昼だったのでひとりでふらりと地下の店舗へ。 激辛を頼もうとしたら、「残したら500円追加料金だよ」と言われて、中辛にしました。日和りまし…

第1回AI・人工知能EXPOに行ってきました

いろいろな意味で話題の第1回AI・人工知能EXPOに行ってきました。AI・人工知能って人工知能・人工知能かよ。第何回まで続くんでしょうか。とりあえず来年のブースはほぼ完売していたようなので第2回はあるみたいです。もちろんコンシューマ向けではなく、商…

「信じてはいけない 民主主義を壊すフェイクニュースの正体」(平和博、朝日新書)

信じてはいけない 民主主義を壊すフェイクニュースの正体 (朝日新書) 作者: 平和博 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2017/06/13 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 昨年の米大統領選挙で問題となったフェイクニュース。朝日新聞記者の平さん…

人工知能と安全保障技術研究ーその議論の素地を作っていく

日本では安全保障に関連する技術の研究や開発ー「軍事研究」と呼ばれることもあるーについて、イデオロギーなしでフラットに議論ができないものか、っていうか議論したいということを前に書きました。 kaetn.hatenablog.com 同じように感じている人は私の周…

最良の友は犬か猫か

先週の大特集は、犬と猫の特集でした。冒頭のトップストーリーと匿名座談会のページを担当して、記事はウェブでも公開されています。 dot.asahi.com dot.asahi.com 犬か猫か論争はきのこたけのこ戦争並に永遠に噛み合わない論争なので、どちらかの陣営に与す…

辛いもの

また川国志。取材の後に。 情報系研究者は、四川好きが多い。取材のあと、打ち合わせのあと、イベントの懇親会、普通に飲み会・・・。何かにつけて四川を食べに行くのに付いていきます。辛いの好き。 もともと辛いもの好きだったのが幸いして、すっかり中毒。…

社会や経済にとって重要な意志決定の場、または重要な情報共有の場には、若者も女性もいない

特集のために久しぶりに企業取材をしていて、ある会社の株主総会に取材で行ってきました。報道関係者は会場には入れませんが、別室で中継を見ます。最近どこで何の取材をしていても気になることが、ここでも気になったこと。 スーツのおじさん、おじいさんた…

川国志

先週末、川国志へ。唐辛子と中国山椒を、定期的に体が欲します。 魚の水煮 麻婆豆腐激辛中国山椒多め ラーズージー 幸せでした。そして案の定、次の日お腹を壊しました(定例)。

人間をアップデートする

先週、URFCのシンポジウムで稲見先生の講演があるというので、行ってきました。人間拡張工学についての研究の話。 スーパーヒューマンとかネクストヒューマンとかHomo deusとか、言い方はいろいろあるかもしれませんが、テクノロジーによって人間をアップデ…

胸像

とある研究会に参加で初めて訪れる建物へ。トイレを求めてさまよっていたら、廊下の扉を開けると、胸像が目に飛び込んできました。普通に心臓に悪い医学部迷路。

早稲田のカフェ

久しぶりに早稲田へ行きました。取材で。 アポとアポの間にケーキとコーヒー昔時々来ていたカフェ アポとアポの間に時間があいたので、数年前に早稲田大で働いていたことがあり、その時に時々来ていたカフェへ行きました。ケーキとコーヒーおいしかった。

こくわがた

本郷でお昼を食べるとなると、よく行くのがこくわがた。立ち食いうどん屋さん。さくっと美味しく食べられるのが好き。ピーク時は並ぶので、ピークをずらしていきます。 きまぐれこくわちゃん。いつも小なのを並にしたらおなかがぱんぱん。