人間とテクノロジー

人間とテクノロジーについて、人と話したり、議論したり、思ったりしたことの備忘録

消費ではなく生産を

「『人をダメにするソファ』ってありますよね。僕らはそうじゃなくて、消費ではなくて、生産する道具をつくりたくて」

と、先日あるイベントでメーカーの方が仰った。消費者が消費をするのではなく、消費者が生産するプロダクト、って矛盾しているようだけれど、今の世の中の空気感は間違いなくそちらへ向かっている。

「もう癒やしとか求めているんじゃないんだよね」

って、ブレストだったか雑談だったかで同僚が少し前に言った。そうなのだ。現代人は疲れているという。疲弊しているという。それでも、求めているのは癒やしではない。

では何が必要か。

個人個人が希望を持つようになることだと、ひでまんさんは言う。無意識を含めた個人の能力を引き出すことだと、なるみさんは言う。2人の考え方に共感をしているから2人と話すのは楽しいが、言語化するまでもなく自分が感じていることなので、これらをきちんと言語化するのは難しい。ただ、「消費ではなく生産を」というのも少し近いと思っている。

プログラミングがブーム?のように言われるようになって以来、「作った人が勝ち」と言われる。作るというのは、仕組みであろうとプロダクトであろうとソフトウェアであろうと。それらを作るハードルが下がったことで、作った人が権力者となり、それを使う人は奴隷になる、極論したらそういう言い方もできる。

でも、ここで言う「消費ではなく生産を」はそういった強い意味ではない。自分の精神を消費するのではなく、活性化された、活発な状態にすることくらいの調子だ。