人間とテクノロジー

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Boston Dynamicsの新型Atlasがすごい

 Googleに買収されたBoston Dynamicsが公開したヒューマノイドロボットAtlasの最新動画がすごい。


Atlas, The Next Generation

 新型Atlasは身長175cm、体重81kg。動画では、雪が積もった山道を歩いたり、突き飛ばされて倒れた状態から自力で起き上がったりしている。昨年夏時点では電源ケーブルが付いていたが、今回はケーブル無しだ。

 Altasは油圧ポンプで駆動する油圧式の人型ロボットだ。もともと、前身であるPetmanをベースに、2013年12月と2015年6月に開催されたDARPA Robotics Challenge(DRC)の公式ロボットとしてDARPAによる資金援助を受けて開発された。DRC向けにはDARPAから少なくとも12億円の支援を受けている。

 動画は日本時間の今朝公開された。TwitterのTLでロボット関係者の驚嘆の発言が流れてきた。

 何がすごいか。でこぼこの地面を歩いたり、倒れて起き上がったりすることは、二足歩行ロボットは苦手だ。実際、DRCの決戦では転倒したまま起き上がれず運ばれるロボットが相次いだ。

 もうひとつ、このロボットが周囲の認識を、ディープラーニングと強化学習によって行っているという見方もある。これは人工知能関係者にとっても大きな衝撃だ。

 ディープラーニングは画像データから特徴量を自動的に抽出する人工知能の技術で、これによって人があらかじめ特徴を教えこまなくていいので、画像認識の精度が飛躍的よくなる。一方、強化学習では、ある状態をあらかじめ定義し、機械が繰り返し動作をしてその状態ができるようになる技術のことだ。ここで定義する状態を人があらかじめ決めるのではなく、ディープラーニングによって自動的に設定することで、たとえば、人間の子供のように試行錯誤を繰り返しながらある動作ができるようになるといったことが可能になる。

 このディープラーニングと強化学習を組み合わせた方法でAtlasが動いているとしたら、雪道を歩いたり、荷物を持ったり、起き上がったりするだけでなく、訓練することで戦闘だってできるようになるだろう。