人間とテクノロジー

人間とテクノロジーについて、人と話したり、議論したり、思ったりしたことの備忘録

2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

なぜ女性の研究者は少ないのか?

工学系や情報系の研究者をずっと取材していると、取材対象者はほとんどは男性だ。学会や研究会のイベントへ行くと、だいたい9割が男性。今日行ってきたコンピュータ囲碁大会は、事務局のお姉さんを除くと100%男性だった。 女性の数は全体の半分いるはずだ…

有楽町のカフェ・レストラン「6th by ORIENTAL HOTEL」のホスピタリティが素晴らしい

丸の内仲通りから一本入り、有楽町方面へ向かう途中、有楽町ビックカメラの向かいにあるレストランが6th by ORIENTAL HOTELだ。一部はオープンテラスになっていて、天気のいい昼間や夏の夜は店内のガラス戸も開け放され、昼夜問わず多くの人で賑わっている。…

Googleがロボット事業を売却へ?

Googleが、2013年に買収したロボットベンチャーのボストン・ダイナミクスの売却を検討しているとブルームバーグが伝えている。ボストン・ダイナミクスは、先日人型ロボットのAtlasが雪道を歩いたり倒されても起き上がって歩き出したりするといった動画を公開…

IT人材不足と言うけれど、変な人たちを受け入れる環境が企業を強くするのでは

ITはあらゆる分野に入り込み、ITを制したものが経済を制するのが現状だ。ところが、国内では、そのIT人材は不足しているという。経産省系独法の情報処理振興機構(IPA)が毎年出しているIT人材白書によると、ずっと不足している。ちなみに昨年度版では、「大…

政府はITの研究開発にいくら投じているのか?

AI

Googleが買収したDeep Mindの人工知能「Alpha Go(アルファ碁)」が、韓国の世界トップレベル棋士のイ・セドルに3連勝と勝ち越した。 一方、国内を振り返れば、ITの研究開発も社会実装も遅れを取っている。そこで政府は、日本再興戦略、科学技術イノベーシ…

AIとかIoTとか本気で取り組むなら、社会経済構造と働き方を大きく変える必要がある

「『副業禁止の禁止』を政府にはぜひお願いしたい。副業禁止規定を持っている会社が禁止となると、かなりの優秀な人材が活躍できるようになる。今はものすごく優秀な人材を大企業が絞め殺していて、気付くと他の会社では使えない人材となっている。そもそも…

変態で変人の研究者たちが愛おしすぎるマンガ「決してマネしないでください。」がめちゃくちゃおもしろかった

Unityの簗瀬さんが「決してマネしないでください。」(蛇蔵、講談社)をFBで薦めていてKindleでポチったら1ページ目からツボにはまり、全3巻一気読みして、明日朝早いのに、感想文を書かずにはいられない深夜3時。とにかく読んでいると、研究者が大好きだ…

テレプレゼンス人間に、コミュニケーションを代行する

遠隔地にいる人とのリアルタイムのコミュニケーションには、Skypeなどテレビ会議(顔が見える、主に音声でやりとり)や電話(音声でやりとり)、チャット(テキストでやりとり)を使う。チャットと比べるとSkypeでは、表情と音声でコミュニケーションがとれ…

「自分の頭で考える」は、自分ひとりじゃなくて、ほかの人と一緒に

「自分の頭で考えなさい」 とメンターのような元上司に、しょっちゅう言われる。質問をすると、まあだいたいそうやって叱られる、いまだに。 「考えてもらいたい。考えるきっかけになればと研究をしている」 と尊敬する研究者である友人は言う。 友人が言う…

「炎上」して好循環が生まれた、人工知能学会誌表紙問題

前回の続きで、「炎上」によってテクノロジー、研究が良い方向へ向かうサイクルの話。意図せずして議論を呼び「炎上」し、研究者自身が変容し、新しい物事が始まり、結果的に研究者にとっても社会にとってもよい循環に入ったという事例に、人工知能学会誌の…

安心して「炎上」できる場が、テクノロジーを進化させる

「議論を呼びそうな研究を安心して見せて、いろんな人のフィードバックをもらって、社会に受け入れられるのかどうなのか、どういう形なら受け入れられるのか、次にどういうふうに研究を進めていけるのか、議論して考えられる場があるといいよね」 と、インタ…

人工知能研究で文科省、経産省、総務省の連携は同床異夢か

文科省、経産省、総務省の三省が連携して人工知能研究を進めるという。もともと政府の日本再興戦略などで人工知能研究の推進をうたっているので、当然といえば当然だ。だが、それぞれが見ている夢は異なるのではないだろうか。 先日、経産省系ファンディング…

機械を支配し、機械に支配される、人と機械のあり方

人工知能(Artificial Intelligence:AI)やロボットが人の雇用を奪い、やがて人の知性を超えるシンギュラリティが訪れるーー。パソコンやスマートフォンに四六時中向かっていることで、心身ともに健康を蝕まれていくーー。 有史以降、言語、印刷技術、写真…