人間とテクノロジー

人間とテクノロジーについて、取材とか思ったこととかの備忘録

動きまわって周りに触れられるかのようなViveがすごい

 今年はVR元年と言われるだけあり、VRのヘッドマウントディスプレイ(HMD)が各社から発売されているほか、色々なイベントなどで体験する機会が多い。先日、小倉で開催された人工知能学会全国大会の企業展示で、(なぜか)HTC Viveがあったので体験してきた。(画像はVive体験中のエマちゃん)

 結論から言うと、楽しい。VRの世界の中のものに触れてインタラクションができるコンテンツは、楽しい。映像と音の効果だけのはずなのに、本当に触ってインタラクションをとっているかのようなリアリティが感じられた。

 HTC viveは、映像を提示するHMD、イヤホンのほか、両手にそれぞれバーのようなコントローラーを持って体験する。コントローラーでVR空間のものに触れると、あたかも本当に触れているかのようにインタラクションをとれるというわけだ。例えば、VRの映像の中の電源に、コントローラーで触れると電源をオンにする、といったインタラクションが可能だ。有線でコンピュータと繋がっているが、半径数十センチメートルほどは周囲を歩きまわったり、動いたりできる。

 体験したコンテンツは2種類。ひとつは、あたかも自分が海中の中にいるかのような体験。こちらはほぼ視覚効果だけで、インタラクションは少ない(魚をに触れようとすると逃げていく、といった多少のインタラクションはできる)。周囲を見渡すと海中の中で魚が泳いでいたり、大きなクジラがこちらに向かってきて目があったり・・・といったコンテンツを楽しむ。映像はCGで、そこまでリアリティはない。こういうのには慣れてしまったせいか感動がない。

 一方、もうひとつのコンテンツはすごかった。周囲には、オフィスの風景が広がる。CGのアニメーションのようなデフォルメされたオフィスだ。コーヒーメーカーでカップにコーヒーを注いだり、パソコンを開いてメールを送ったり、コピーを取ったり、腐ったパンを食べたり(!)といったインタラクションができる。パーテーションの向こう側にものを投げると、向こう側から叫び声が返ってくる。視覚と音、インタラクションの効果で、感じているはずもないモノに触った触感や、腐ったパンを食べた時にはカビのような匂いまでも感じるような気がした。

 VRのヘッドセットははこれまでわりと体験してきた方だ。普通のメガネさえ苦手なのに、重さがあって頭部の高速艦もあるHMDは、着けるだけでも負担になる。だから、体験がよっぽどおもしろくないと、二度目はないな、となる。今回体験したViveの2つ目のコンテンツはもう一度体験してみたい、と思う。でもきっと、それだけだと三回目はないだろうな、とも思う。

 VRヘッドセットをつけるVR体験は、一度目は強烈だ。でも、継続性はない。ゲームにしろ産業現場での利用にしろ、今のところのデモ用コンテンツ使い続けるインセンティブがない。そこが課題なのかなあ、と思いました。