人間とテクノロジー

人間とテクノロジーについて、取材とか思ったこととかの備忘録

「シナスタジア X1 – 2.44」雑感メモ

以下はFBに書いたもの。とりあえずメモ。


先週MATで「シナスタジア X1 – 2.44」(シナスタジアラボ feat. evala (See by Your Ears))を体験させていただいて、すごく衝撃を受けて、一方で何が面白いのか、何がすごいのかを言語化できず、ここ1週間もやもや考えていて、先週末トークイベントを聞きに行ってもまだ言語化できず、でも体験した友人たちの話を聞いたり、他のことを考えていたりして、さっき寝ようとしたらふと思ったことがあったので忘れないうちに書き留めておきます。

特に触覚の体験で感じたのが、サイエンス(仕組みの探求として)としてもエンジニアリング(プロダクト化という方向を持つものとして)としても、触覚研究でまだまだ探求・追求できる新しい可能性を見せてくれたということです。

VR研究者方のところによく取材に伺っていた、記者になったばかりの10年以上前、視覚は4K・8Kと高精細化が進み、聴覚も同様で、それぞれすでに高精細化・高解像度化に方向性が決まっていて(あまり面白くなく)、五感を独立に扱う研究としては、触覚・力覚の検出と提示で様々な方向性の可能性がある面白い研究に興味を惹かれました。一方で、リアリティ追求として複数の感覚を組み合わせたマルチモーダルが流行り(?)、続いて注目されたクロスモーダル(感覚感相互作用)研究にとても惹かれました。その中で触覚・力覚の研究は、当初はスパイダーとかTELESARの手みたいに、ハイスペックで研究室の中で閉じたものが多かったところから、techlileのツールキットのように比較的安価で研究室の外に飛び出して誰でも扱える「民主化」「オープン化」が進みつつありました(並行して触覚提示もよりクロスモーダルよりになっていったような)。

触覚の研究がハイスペックな「特別」なものから、より一般化していくように見え、それはそれでとても面白い動きだったのですが、その状態が比較的長く数年続き、正直、いろいろ取材させていただいて一通りもう十分見聞きして体験した、とここ数年は思っていました。もう新しいサイエンスとエンジニアリングはあまり出てこないのかなと。

でも今回の作品は、それらとは異なる、触覚をめぐり、サイエンスとしての探求のツールとして、また新しいプロダクトのエンジニアリングの可能性の両方を示してくれたように思いました。もしかしたら、私はそこに一番興奮したのかもしれません。

多分その触覚を巡っての新しい可能性は、前作のシナスタジアスーツでも示されていたのだと思うし、実際当時体験させていただいたときも、すごい!と思ったのですが、今回椅子という形態になったことで、サイエンスとしてもエンジニアリングとしても広がりが出たようにも思いました。

ってまだ全然言語化できてないけど、あとは今眠いのでまた今度考えます。はなみつさんありがとう!

体験を分解していった時にもうひとつ論点として、いわゆるウェルビーイングの文脈でフロー状態のようなものを感覚提示で作り出せるかと言うのがあって、一歩間違えると危険な方向行くけど、それを検討する余地・可能性があることも感じました。この点全然考えまとまってない。
本来は体験全体として言語化すべきことがあると思うんだけど、そこが全然たどり着けていない(のでとりあえず分解して考えてる)。